精神科特例を撤廃しよう

 

 厚生労働省は、五大疾患に精神疾患を入れております。国民の健康を脅かす精神疾患ですが、その数は約392万人(平成26年)おります。しかし、精神科病院の現実は精神科特例で、医師の数は他の科(内科、外科等)の3分の1、看護師は3分の2で良いということになっています。

 
 そもそも精神科特例ができたのは1954年の全国精神障害者実態調査の結果から、入院が必要な患者35万人に対し、精神病床が100分の1(3,500床)に満たない状況にありました。そこで、医療金融公庫からの低金利融資とスタッフの配置基準を大幅に緩和した精神科特例を1958年に発出したことにより民間の精神病院が急増しました。この精神科特例のスタッフ配置基準が、精神科における医師、及び看護師の数として今日までつながっているのです。

 
 2001年の改正医療法によって多少の是正がなされましたが、対象が公的病院に限られているため、民間の精神病院は大きな改善は行われていません。例えば大学病院や総合病院などは一般病棟と同様、患者対医師の数は48:1から16:1に、看護師数では6:1から3:1に是正されましたが、その他の精神病院では従来通り患者対医師の数は48:1であり、看護師数においても4:1に変更になっただけのことです。

 
 過日、ニュージーランドの青年が入院先病院で拘束されたことが死亡につながり世界的に日本の精神科医療の貧困さが露呈されました。外国人なので問題にされましたが、日本の精神病院の拘束は日常的に行われ、しかも驚くべきことに1か月、2か月と長期にわたることも少なくありません。拘束は自傷他害の恐れがある場合に行われますが、患者を1人にして医療関係者を呼んでも誰も来ない。患者は不安に駆られ騒ぐのも当然です。それゆえ少なくとも医療者が傍らにいることが必要です。しかし、今の人手ではできないのです。精神科の患者だけが劣悪な医療環境下に置かれるのは差別であり、人権問題であり、精神科特例は撤廃し、他科の医療スタッフと同様の人員を配置してしかるべきなのです。
 以上の趣旨に立って私たちは精神科特例の撤廃を要望いたします。

 

こちらから賛同をお願いいたします。

 

 


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